目 的:ブリモニジン点眼液の眼圧下降効果と安全性を,単剤でチモロール点眼液との比較,またはプロスタグランジン(PG)点眼液併用下でプラセボとの比較により検討する.
対象と方法:原発開放隅角緑内障および高眼圧症475例を対象に,点眼4週後の0および2時間値の平均眼圧変化値を比較した.
結 果:単剤投与ではチモロール群:-4.7±2.1 mmHg(平均値±標準偏差),ブリモニジン群:-4.0±2.0 mmHg(p=0.0138),両群の差の95%信頼区間上限は1.3 mmHgであった.この値は設定仮説1.2 mmHgを上回り,両群の眼圧下降効果は同等ではなかった.またPG点眼液併用下では,プラセボ群:-2.1±1.8 mmHgに対しブリモニジン群:-2.9±1.8 mmHgと両群の差は有意だった(p=0.0010).単剤投与,PG点眼液併用下ともに特記すべき副作用はなかった.
結 論:ブリモニジン点眼液の眼圧下降効果はチモロール点眼液よりやや劣るが,PG点眼液併用下では有意に眼圧を下降させた.(日眼会誌116:955-966,2012)