論文抄録

第121巻第1号

総説

Stargardt病に関連した網膜変性疾患と新しい治療の可能性
新井 英介1)2), 前田 亜希子1), 村上 晶2)
1)ケースウエスタンリザーブ大学眼科学教室
2)順天堂大学眼科学教室

Stargardt病は,未だ有効な治療法がない進行性および遺伝性の網膜疾患である.近年,Stargardt病に関連した網膜変性疾患の分子病態が明らかにされてきており,薬物治療,遺伝子治療,幹細胞を利用した網膜移植など,実践的な治療が実施されつつある.本総説では,Stargardt病の治療導入に向けた最新の臨床的・分子遺伝生物学的特徴について,これまでの報告をまとめ,また新たに試みられている治療法について紹介する.(日眼会誌121:7-16,2017)

キーワード
Stargardt病, 網膜変性疾患, ABCA4, all-trans-retinal, A2E
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〒113-8421 東京都文京区本郷2-1-1 順天堂大学医学部眼科学教室 新井 英介
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