論文抄録

第125巻第5号

短報

複雑性腎盂腎炎に関連した両眼性内因性真菌性眼内炎の1例:続報
小川 令1), 福岡 秀記1), 永田 健児1), 槇村 浩一2), 外園 千恵1)
1)京都府立医科大学眼科学教室
2)帝京大学大学院医学研究科医真菌学

目 的:既報「複雑性腎盂腎炎に関連した両眼性内因性真菌性眼内炎の1例」における硝子体と尿路結石からの真菌株を同定し,同一のクローンであることを証明すること.
方 法:両部位より分離培養された病原体を用いてマトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計による菌株同定,抗真菌薬剤感受性試験,遺伝子多型解析を行った.
結 果:3種の試験の結果,両真菌株はCandida albicansと判明し,いずれの検査性状も両株間で一致した.
結 論:2株の真菌は同一のクローンであった.(日眼会誌125:553-555,2021)

キーワード
マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計, 抗真菌薬剤感受性試験, 遺伝子多型解析, Candida
別刷請求先
〒606-8566 京都市上京区河原町通り広小路上ル梶井町465 京都府立医科大学眼科学教室 福岡 秀記