臨床研究
大学病院へ紹介された感染性角膜炎疑い症例における全身投与抗菌薬の使用状況の調査
吉田 真彰1）, 横倉 俊二1）, 望月 清文2）, 戸所 大輔3）, 針谷 威寛1）, 小林 航1）, 小澤 憲司2）, 齊藤 千真3）, 中澤 徹1）
1）東北大学大学院医学系研究科眼科学分野
2）岐阜大学大学院医学系研究科眼科学
3）群馬大学大学院医学系研究科眼科学教室
目 的：大学病院へ紹介された感染性角膜炎疑い症例における全身投与抗菌薬の使用状況の調査．
方 法：多施設共同後ろ向き観察研究．
結 果：東北大学54例，岐阜大学20例，群馬大学48例の計122例が対象となった．全身投与症例は32例（26%）であり，視力良好例を含み，かつ広域抗菌薬の使用率が高かった．
結 論：重症度を考慮した抗菌薬全身投与の判断，また起炎菌検索に基づく，適切な抗菌薬使用の重要性が示唆された．（日眼会誌124：21-23，2020）
キーワード
感染性角膜炎, 全身投与抗菌薬, 薬剤耐性対策アクションプラン
別刷請求先
〒980-8574 仙台市青葉区星陵町1-1 東北大学大学院医学系研究科眼科学分野 横倉 俊二
yokokura@oph.med.tohoku.ac.jp
受付:2019年6月19日 改訂受理:2019年9月4日
利益相反：横倉俊二（カテゴリーF：参天製薬，わかもと製薬），針谷威寛（カテゴリーF：参天製薬），小林 航（カテゴリーF：ニデック），中澤 徹（カテゴリーF：参天製薬，興和創薬，トプコン，千寿製薬，わかもと製薬，ニデック，第一三共，日本たばこ産業，ロート製薬）
日本眼科学会雑誌
124: 21-23,2020
